夢見るまでの童話。

先週、鹿児島での休暇中、ランドスケープ・プロダクツのGOOD NEIGHBORsに行ってきた。一階の奥に、DWELLだったころにはなかったアートブックを中心に扱う一角が。「始めたばっかりなんですよ」と話しかけてきた店員さんは、本当は人見知りで話しかけるのが苦手で、と笑った。東京の古書店で働いていて、最近、鹿児島に戻ってきたそうで、さすがの品揃え。ビジュアルブックのほかにも、ミズモトアキラさんのグルーヴィな選書があったりと見ているだけでも楽しい。そんななか、棚の上段に飾られた絵本が気になった。




『ないた赤おに』
子どものころ、よく寝る前に母に読んでもらった童話だ。たしか当時うちにあったのは、児童文学集だった。懐かしい、と手に取ると「その話、最高ですよね！」と店員さん。僕にとっても思い出の本なんですよ、と盛り上がった。
ただ、この思い出には続きがある。大好きな話なんだけど、母に読んでもらうといつも途中で寝てしまうのだ。「おにいちゃんのをさきによんでいいよ」とまだ幼稚園児だった弟に譲られるほど、毎回必ず寝てしまっていた。本を包んでくれている店員さんに、そのことを話しつつ、「悪い鬼を演じるやさしい鬼って、青鬼でしたよね？」と根本的なことを聞くと、さっきとは別の意味で笑った。





BOOKS SMILE and CD
鹿児島市住吉町7-1 GOOD NEIGHBORs

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