ドラムは心臓が刻む音だろ? それで、ベースが頭脳(ブレイン)だ。
このふたつが揃って完璧になる。ハートと思考がひとつの世界を作り出すんだ。 LEE "SCRATCH"PERRY―

Aug 31, 2011

おとこはひとりごはん




だれと?よりも、どこで?を優先する。とくに、昼ごはんを何にするかは毎日真剣に考えているので、ひとりなのが基本だ。ひとり呑みするのも大好物。そんな僕が、平松洋子さんの『おんなのひとりごはん』を読んで思ったのは、やっぱり女性は入りにくいお店とかあって大変だなということ。その辺の機微についてはわからないけれど、初めての店に入るときのドキドキ感はすごく共感できた。お店の人の受け応えや店内の様子を観察して料理を待つ。運ばれてきた皿に目を輝かせ、おいしさが口いっぱいに広がると同時にあふれる幸せ。それだけで、今日はいい日だったと思えてしまう。よーく、わかる。

この本の魅力はもうひとつ。巻末に平松さんおすすめのお店がなんと100軒も収録されていることだ。そのなかから、さっそく今日、新宿の中華料理店・随園別館に行ってきた。「ふつうにおいしくて、たっぷり食べられて、安い」とキャプションにあるように、わざわざ行くより、近くまで来たから立ち寄るような店だとは思いつつ、汗かきかき新宿を歩いた。開店まもない店内は、節電のためか薄暗い。本日の定食を注文すると、1分もしないうちに、セロリと豚肉炒めと麻婆豆腐の小皿、ごはん、ザーサイが運ばれてくる。え、もう?はずした?不安を感じて、なんとなく写真も撮らず、まずはひと口。うん、ふつうにうまい。少しほっとする。とはいえ、まだ机の上はさびしい。モヤモヤしつつ食べていると、スープと杏仁豆腐が届いた。大根がたっぷり入ったスープは少しとろみがついていて、やさしい味。パンチの効いた炒めものと麻婆豆腐の箸休めにぴったりだ。やっぱりこの店、いいな。途端に機嫌がよくなり、すっかり満足して店を出た。

この店を選んだのは「今日は、野菜を中華で食べたい!」と、からだの声がはっきり聞こえたから。そのせいか満腹だけど苦しゅうない。なんだか心地いい。ここのところ、からだを無視して、刺激に身を任せて食べていたから、なおさらだ。この調子で少し体重を戻そう。

さて。今夜は何を食べようか。




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